はじめに
お金を借りるときや預けるとき、よく目にする「金利」や「年利」という言葉。しかし、実際にどのように影響するのか正確に理解している人は少ないのではないでしょうか?
本記事では、車のローン(借金)と投資信託(資産運用)を具体例として取り上げ、金利と年利がどのように働くのか比較してみます。
「同じ4%の金利でも、お金を借りる場合と増やす場合では結果が大きく変わる」ことを、シミュレーションを通じて解説していきます!
車のローン(金利4%・60回払い)の場合
まずは、200万円の車のローンを金利4%で5年間(60回払い)で返済するケースを考えてみましょう。
1. 毎月の返済額を計算
元利均等返済(毎月の支払い額が一定)の場合、ローンの計算式を使うと、
• 借入額:200万円
• 金利(年率):4%
• 返済期間:5年(60回払い)
この条件で計算すると、毎月の返済額は約36,828円になります。
2. 5年間で支払う利息の総額
• 毎月の返済額 36,828円 × 60回 = 約221万円
• 支払う利息の合計 = 約21万円
つまり、200万円を借りて5年後には約221万円を返済することになります。
60回払いの場合、長期間のローン(例えば120回払い)よりも総支払利息は減りますが、それでも約21万円の利息を支払う必要があります。
投資信託(年利4%)の場合
次に、同じ200万円を投資信託に回し、年利4%で10年間運用した場合を見てみましょう。
投資信託は通常「複利」で増えていくため、1年ごとの増加分を再投資すると運用効果が大きくなります。
1. 10年間の複利計算
複利の計算式に基づくと、
200万円 × (1 + 0.04)¹⁰ = 約296万円
つまり、10年後には約296万円になっています。
2. 10年間での増加分
• 元本:200万円
• 10年間の増加分:96万円
• 最終資産:296万円
同じ200万円を使ったにもかかわらず、ローンでは21万円の利息を払うのに対し、投資では96万円の利益を得ることになります。
比較: 車のローン vs. 投資信託
車のローン(借金・5年返済) | 投資信託(運用・10年) | |
元本 | 200万円 | 200万円 |
金利(年利) | 4% | 4% |
返済・運用期間 | 5年(60回払い) | 10年(複利運用) |
5年後の支払い総額/資産 | 221万円(借金の返済) | 243万円(資産増加) |
10年後の資産 | 200万円(資産なし) | 296万円(資産増加) |
最終的な差 | -21万円 | +96万円 |
1. 金利の影響を理解する
• ローンの金利(支払う金利) → 5年で約21万円の利息を支払う
• 投資の金利(受け取る金利) → 10年で約96万円の利益を得る
2. 10年後の「資産差」は約117万円
• ローンを組んだ場合、5年後には借金がなくなるが、資産は増えない
• 投資を続けた場合、10年後には296万円になっている
この差はなんと約117万円!
まとめと考察
1. お金の使い方で将来の資産が大きく変わる
車をローンで買うと、お金が減るだけでなく、余分に利息を払うことになります。一方で、投資に回せば、時間を味方につけて資産を増やすことが可能です。
2. 「借りる vs. 増やす」の違いを意識する
• 「借金はお金を減らす」
• 「投資はお金を増やす」
もちろん、車は生活に必要な場合もありますし、投資にはリスクもあります。ただ、「お金の使い方一つで未来の資産が変わる」ことを理解しておくと、より賢い選択ができるでしょう。
あなたなら、どちらを選びますか?
おわりに
本記事では、金利と年利の違いを車のローンと投資信託の比較で解説しました。
「お金を借りると損をする可能性がある」
「お金を運用すると時間とともに増える」
この違いをしっかり理解し、より良い資産運用の判断をしていきましょう!
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